2001年 第2次西域南道探検隊 "らくだの旅"日記


記 長谷川 進


9月17日(月) 落らくだ!ケガ人が出たよー


 朝のうどんがおいしかった。揚げマントウ・キュウリ、こんな朝食でもありがたい。キャンプ初日のハプニングは気持ちを引き締めてくれた。泊まった道班事務所の前の柱に名札がついていたがこちらの字は読めないものが多い。黄色の門を出ると国道315号に面していた。ラクダは道路を挟んだ反対側にかたまって寝ていた。



 道班の中庭には昨日チャリクリクから呼び寄せたトラクターが止まっていた。オンボロに見えるがそれなりに活躍の場があるのだと、改めてその勇姿に尊敬の眼差しを。

 今日は歩きの日だ。10時スタート。もっと早く出た方がいいような気がするのだが。今日はシンガリを引き受けた。中島さん、岡野さんとのんびりと歩いた。曇り空で涼しい。トップとの差はどんどん開いていく。今日は5キロごとに休憩である。



 イチローさん、浅輪さんが遅れだした。休憩後は戸田さんが道路脇に座っていた。眠くて体調不調だといい、バスに乗ることにしていた。浅輪さんもバスで来るという。ところが、待っても待ってもバスはこない。ラクダ隊も動かない。しばらくするとジープが猛スピードで走って来て先頭を歩いていたドクターを乗せて、また猛スピードで戻っていった。

 事故だった。Mさんがラクダから転落したという。きのうイチローさんを落とした「はるか」が突然後ろ足で立ち上がったのだ。たまたまリックの紐を直そうとして手を離していた村上さんはひとたまりもなく振り落とされたという。腰を打って動けない。どうにかバスの中に寝かせたので出発するという情報が届いた。

 砂漠は砂地からごろごろ砂利の荒れ地"ゴビ"に変わった。アルキン山脈は昨日よりはよく見える。3800mの高い頂きは白く雪をかぶっている。砂漠から山脈に続くところには河岸段丘の層がくっきりとあらわれている。半袖だと日の当たる所が焼けるように熱い。その割りに風は冷たく気持ちいい。木陰があったらどんなに涼しいだろうとまわりを見回すが緑のものは何ひとつ見当たらない。ここは砂漠なのだ。

 

 道はどこまでも真っ直ぐ、一直線だ。欄干のない橋の数も増えたような気がする。雪解け時期の濁流をこの目で見てみたい。途中の休憩が長かったので20キロ地点で打ち止めとなった。最後の10キロは
バスで移動することになった。途中で自転車に乗った人に出会った。欧州の人のようだ。このタクラマカンを自転車で走る。すごい人だ。歩いている間に出会えたら向うもビックリしたろうに。

 道路脇にテントが5張り、中国隊が張ってくれたのだ。夕ご飯はビール付の豪華版。落日を楽しみながら優雅な中華三昧だ。チャリクリクで買った白酒も飲んだ。岡野さんの木遣り歌を楽しんだ。


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